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ボーデッサン 生嶋時彦氏ロングインタビュー(1)

大量生産に背を向け続け、裁断から縫製までを熟練の職人の手作業で行い、自分たちが良いと思ったものだけを作り続けて37年。その素材へのこだわりと、手作りだからこそ出来る確かな品質で、他の追従を許さない確固たる地位を築き上げたメイドインジャパンのファクトリーブランド「ボーデッサン」。その創業メンバーであるクリエイティブディレクター生嶋時彦氏に、ブランド誕生から今に至る歴史を、今まで明かされなかったサイドストーリーも含めて今回お話して頂きました。

時代の波に翻弄され、夢破れてバッグの道へ

―生嶋さんは創業メンバーの一人と伺っていますが、最初からバッグ作りの仕事を目指していたのですか?
私は、若い頃から白髪頭で、初対面の人からは必ずと言っていいほど、バッグ一筋の職人のように思われることがとても多かったですが、実際のところは、学生の頃は、実は世界を大型船で駆け巡る商船マンに憧れていて、三重の商船学校に通っていました。しかし在学中に、突如オイルショックが起き、あっという間に海運業界が未曾有の大不況になってしまった時がありました。いままでの高度成長の時代が終わり、日本社会全体が将来への不安を抱えていた時期です。そんな中で、自分が憧れ、思い描いていたような船乗りになるのはとても無理だというのがわかり、自分が今まで必至で学んだことが全くの無駄になると、途方に暮れていました。まさに夢破れて、一体自分は何者になるべきなのか?新しい自分の将来を模索する必要に迫られていました。

そんな私に唯一残ったのが、ファッションの世界への憧れに近い思いでした。元々洋服が好きで、商船学校に入る前に進路を考えていた時、ファッションの世界もちょっといいな、と軽い気持ちでしたが、そんな風に思っていた自分を思い出したのです。その頃でした、坪敏晴(ボーデッサン創業者)に出会ったのは。彼とは遠い親戚にあたる関係なのですが、たまたま会う機会があり、突然「何もすることがないなら、自分のところでバッグを作るアルバイトでもしないか?」と誘われたのです。ファッションの世界に飛び込みたいと思う自分がいる一方で、何も踏み出せていなかった時期で、これはファッションに近い業界だぞ、と直感的に思い、思わず「やってみます」と即答しました。それがこの業界に入ったきっかけです。坪を手伝いながら、恵比寿のバンタンデザイン研究所の夜間部で2年ほどファッションの基礎も学んでいました。
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「まさかバッグの世界に40年近くもかかわるとは、当時は夢にも思っていませんでした。」

夢とこだわりを持った仲間に支えられてボーデッサンを創業

―生嶋さんが坪さんの手伝いを始めた後にボーデッサンが出来たと聞いていますが、その経緯はどんなだったのですか?
坪は当時、好美屋という、オリジナル製品に加え、モリハナエのバッグを手掛ける会社で、営業と生産管理をしていました。その頃の業界は、味岡や吉永プリンス、アディロンといったバッグ問屋が、ヴァレンティノやニナリッチ、マリクレールなどの、いわゆる海外ブランドとライセンス契約したバッグを作るというのが主流でした。そういうライセンスブランドのバッグが百貨店のバッグ売り場に並び、バッグを作るメーカーというのは、問屋からの依頼でものを作っている。そういう業界の構造でした。

坪は、全国を営業で回っているうちに、地方のバッグ専門店の2代目オーナーや、セレクトショップオーナーの方たちと知り合い、単なる一営業マンを超えて、互いの夢や将来など色んなことを語り合う仲になっていきました。その中で坪はこのようなことをよく言われたそうです。「今のような、ブランドロゴをとったら、どこの商品かわからないような商品では正直つまらない。もっといいもの、作り手のこだわりや思いがつまった、本物の商品がほしい」そして「そんな思いを分かってくれる坪さんに、作ってほしい。いや作れるはずだ」と。坪には、不思議な縁と魅力があったのでしょう。彼の周りには、バッグという商品に対する夢とこだわりを持った仲間が自然と集まり、応援してくれるショップや材料屋さんがありました。

坪はついに独立に踏み切りました。「言われたもの、どこにでもあるような商品を作るのはもうやめよう。もっと自分たちたちが作りたいもの、哲学を持って素材や機能へこだわりを込めたバッグを作っていこう」。こんな思いで、私も誘っていただきボーデッサンというブランドを立ち上げたのは1979年のことです。ただ、当時は“「ボーデッサン」ブランドデビュー”というような立派な発表を、世間にしたわけではありませんでした。独立後に、「ボーデッサンが作るものならとにかく売るよ」と応援してくれた何軒かのショップがありました。その人達の顔を浮かべながら、この人たちの期待だけは絶対に裏切れない。ただただ必死な私たちが、当時そこにいました。
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ボーデッサン創業の原点の一つ「どこにでもあるような商品だけは絶対に作らない」

―ボーデッサンのコンセプト「流行・年代・性別といった枠にとらわれないデザインで、最高の素材を使い、熟練の職人によって作り上げる」はどのように生まれたのですか?
坪のボーデッサンを手伝い始めてからは、職人の方たちの所に足を運んでは製作を依頼し、出来たサンプルに対して、ここはもっとこうしてほしいとか、いやそれならこう作るべきだとか、自分の思いと職人の方のこだわりをぶつけ合い、激しい言葉を交わしていました。一方で、全国各地のショップに顔を出しては、こんな商品がほしいと言われたり、こんな商品はどう思うかとかを提案したり、とにかく忙しい毎日を過ごしていました。いつしかファッションの世界ではなく、バッグの世界に魅了されて没頭していました。

そんな時でした。たしか24、5歳の頃です。業界の先輩より、ヨーロッパへの視察取材のお誘いがあり、同行させていただく機会をいただきました。特にイタリアでは、技を受け継がれた職人によるものづくりの世界を見て、頭をハンマーでぶん殴られるような大きな衝撃を受けたのです。
>BEAU DESSIN[ボーデッサン]ブランド紹介

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