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革を裁断する時に用いる数えきれない数の抜き型。ボーデッサンの歴史がここにある。

ボーデッサン 生嶋時彦氏ロングインタビュー(3)

銀座・和光と35年も取引も続く唯一のブランド

―銀座・和光との取引は相当長いと聞いていますが?
和光との取引は、ボーデッサンが創業して3、4年目くらいからだったと思います。きっかけは、独立した頃から応援してくれていた老舗のバッグ専門店からの紹介でした。銀座の和光と言えば、三越と並ぶ老舗中の老舗の高級百貨店であり、こんな弱小ブランドと付き合ってくれるのだろうか?と敷居の高さを感じていました。この話をいただいた時、まず思ったのは何を着ていったら良いのだろう。そういえば、商談に行くためのスーツすら持ってないぞ。と、嬉しい反面とにかく慌てたことを覚えています。ただ、老舗の百貨店に置くからといってもボーデッサンらしい商品を作って、お見せしよう。臆することなく信念を貫いたバッグを作ろう。そこだけは変わりませんでした。

結果、それ以来30数年のこれまで長い取引を続けさせていただいています。先日和光のご担当の方から、バッグのブランドでこれだけ取引が続いているのはボーデッサンだけだ。本当にすごいことですね。とお褒めの言葉をいただきました。一流のショップである和光とそのお客様にかかわらせていただけることは今も、緊張感と同時に大きなモチベ―ションになっています。

直営店の経験が、新たな商品へのヒントに

―ボーデッサンは古くから直営店を作っていますが、何かきっかけがあったのですか?
14年前の2002年に、台東区の谷中にお店をオープンさせました。その頃ボーデッサンは全国のバッグ専門店での販売を中心にしていて、和光以外の百貨店とはほとんど取引を行っていませんでした。バッグ専門店は、私たちの商品を理解し、支持してくれて、一生懸命に、そして大事に私たちの思いを商品と共にお客様に届けてくれています。それは今でも変わりませんが、ただバッグ専門店自体が段々少なくなっている今、どんなに職人と一体となって良い商品を出していっても、将来的には厳しくなっていくだろうと考えていました。

そうなった時に自分たちに何が出来るだろう?と考えた際に、真っ先に浮かんだのは直営店を持つことでした。私たちは当時ショップの方からの意見は聞く機会はありましたが、実際に商品を手に取るお客様との接点はありませんでした。お客様と直にやりとりすることによって、自分たちの商品に対する反応や意見を直接聞けるという大きな期待を抱く一方で、一体お店を持つとどういうことが起きるのだろうかと一抹の不安もありました。しかし、とにかく勉強も兼ねてやってみようということになり、始まりました。

お店を始めるにあたって、まず場所は、今は少なくなった東京の下町らしさ残していて、個人的に好きな街である谷中に決めました。また、お客様とのやり取りを大切にしていきたいという思いから、新たに販売員を雇わずに、ボーデッサンのスタッフが直接お店に立とうと、決めていました。ただ誰ひとりとしてレジも打ったことがなく、販売経験も全くありません。大丈夫だろうかと端からみると思われていたかもしれませんが、スタッフの皆が、ボーデッサンの商品のお店が出来た!ということにワクワクしていて、ここからまた新しい何かが生まれるのではないか、という漠然とした期待もありました。
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東京・谷中にある直営店「agenda」

―実際に、お店をやってみてどうでしたか?
単なるショールームとは異なり、家賃を払って、人件費を使い、ものを売るということはあらためて大変なことだと感じました。ただ、交通の便も決して良くない、住宅街に程近い下町のこんな小さなお店に、わざわざ足を運んでくれるお客様が思いのほかいること。お客様とやり取りの中で、商品の意図が伝わっていないなと感じるときもあれば、意外なところを気に入っていただいているのだなと気が付かされること。厳しい言葉も、お褒めの言葉もいただくこと。今までボーデッサンを知らなかった方が、たまたま立ち寄ってくださり、商品を見てファンになってくれて、少しずつ新たなお客様が増えていくこと。それが新たな商品や改善のヒントとなっていくこと。日々の発見や喜びがある本当に貴重な毎日です。お店の大きさ、商品の見せ方、すべてボーデッサンらしさを大切にして、お客様との接点をもつ大事な場所として運営しています。

ボーデッサンらしさとは?「新しい素材へのあくなき挑戦」

―ボーデッサンの特徴の一つは、素材への徹底的なこだわりや新しい素材への挑戦だと思いますが、どうやって素材を選んでいくのですか?
色んなケースがあります。この革屋でしか取り扱っていない革があり、単にそれを使いたい。という場合もあれば、一方で、思い通りの革が無く「こういう革を作れますか?」とたぶん無理なんじゃないか、と思いつつも単刀直入にリクエストをぶつけてみることもよくあります。すると「そういう革が欲しいのだったら、こういう方法で、こんな原皮を使ってこういう取り方をしたらどうだ」という意見がでてきます。そして場合によっては、取引している革屋と一緒に直接タンナーと会って話しみて、初めて解決する場合もあります。まずは使いたい素材のイメージがあって、それを実現するために皆を巻き込んでいく。もちろんうまく出来ない場合もありますが、年2回の展示会での新作で、新しい素材を使ったバッグで皆を驚かしたい。新しい提案をしたいという気持ちが常にあるので、素材の工夫や新しい素材への挑戦は日々行っています。
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創業以来、常に新しい素材・技法に挑戦し続け、多数の名作を生みだした。

―今まで使ってきた革以外の素材で、最も印象に残っているものはありますか?
創業当初は、ほとんど革しか頭になかったですが、もう20年くらい経つと思いますが、何回目かのイタリア訪問で、たまたまボッテガ・ヴェネタの店に立ち寄る機会がありました。そこで出会ったのが、柔らかくフワッとしたナイロン製のショッピングバッグで、その素材感の素晴らしさに目を奪われました。なんて上品な生地なのだろう、ナイロンでこんな高級感、こんな表情を出せるのかと。当時革ばかりのバッグを作っていましたが、こういう生地って素敵だな、どこかで使ってみたいなと強く印象に残りました。

それから、数年後のことです。仕事でフィレンツェに立ち寄った際、たまたま路地裏に入ったところに、とても不気味なバッグ店を見つけました。店内は薄暗く、なんだ、これ?と思うような個性的な商品が並んでいる店でした。とても入りにくい店でしたが、いつも好奇心が勝ってしまう私は、ついつい中に入って商品を眺めていました。すると奥から人が出てきて、「日本の方ですか?」と突然日本語で声をかけられました。フィレンツェで仕事をしている日本人だったのです。その場で色々と立ち話をして、それをきっかけに知り合いになりました。この出会いが、思いがけずに、以前ボッテガ・ヴェネタで見た高級ナイロン素材と再会につながったのです。

>BEAU DESSIN[ボーデッサン]ブランド紹介

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