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工場の壁には、世界中から取り寄せた革のロールが並ぶ

ボーデッサン 生嶋時彦氏ロングインタビュー(4)

リモンタ社製ナイロン素材との運命的な出会い

―それがイタリア製高級ナイロンのリモンタ社との取引の始まりだったのですね。
そうです。そのフィレンツェのバッグ店での日本人との出会いから、さらに何年か後のある日、フィレンツェでその彼と話している中で、ボッテガ・ヴェネタでみた生地の話を、素敵なナイロン生地を見たということを、何気なく話したことがありました。すると彼は「ああ、それはイタリア製のリモンタ社の生地だ」とすぐに理解してくれて、「その生地、扱いたいなら紹介しようか?」と事も無げに私に言ってきました。私は、いやいや、そんな簡単に言うなよ。何百本も作るような大ブランドでもないのに。このような生地を使うには、一般的には相当な発注量が必要なことを分かっていた私は、彼の提案に正直戸惑っていました。でも彼は気にせず「いや聞いてみてあげるよ」と簡単に言いました。そんな話から彼にリモンタ社を紹介していただき、入手したのが、リモンタ社のシャンガイという生地です。

それで初めてリモンタ社製の生地を使ったバッグを作ることになりました。銀座・和光にも提案したところ、とても気に入っていただき、お客様の評判も上々でした。それからリモンタ社とは長い取引が続いています。革に限らず、色々な素材があって、革以外の素材って意外と面白いな、と初めて思ったのがこのときです。ある種の革オタクだった私が、素材に関して視野が広がったのはリモンタ社の生地がきっかけでした。それ以来、革以外の素材を使った表現はこの10年で相当増えました。
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ボーデッサンのこだわりは、素材メーカーに別注した数々のオリジナル素材からも分かる

「人と人の流れを紡ぐ」ことがバッグ作りの本質

―ボーデッサンの商品が出来るまでの過程について教えてください。
新しいバッグを作る過程は、一般的には、デザインを起こして、それから使う素材を考えていくと思われがちですが、私には、残念ながら、何もないところからデザインを考える才能はありません。私はとにかく素材ありきで、まず素材を見つけるところ、または、素材屋とゼロから作りこんでいく作業から始めます。次に、この素材だったらどういう作り方をすればその良さが伝わるのか、どんなデザインだったら映えるのかをイメージしていきます。それから具体的にデザインを起こし、型を作り、革の厚み、綴じ方、縫い返しの仕方まで細かく考えて行きます。そして、作り方によって製作をお願いする職人を変えていきます。職人にも得手不得手があり、長年やってきて本当に不思議なことなのですが、同じ素材・同じ型紙・同じ作り方の商品でも、別の職人が作ったら全く違うものが出来上がってくるのです。

こうして厳選してお願いした職人の方に、サンプルの作成を依頼し、出来上がってきたものに修正を重ねて、実際の商品化までの細かい仕様を詰めていくことを行います。ボーデッサンのものづくりの特徴の一つに、基本的にサンプルを作った職人が、実際に数を作るという流れを徹底しています。サンプルだけ作る職人もこの業界にはいますが、その職人はサンプル1個作ればいいのだからと、何とかして形にしてしまいます。しかしそれでは、実際に数を作っていく時に、時間や手間など生産上の問題が起きるということがよくあります。そのため、サンプルを作成した職人に、実際の量産まで請け負ってもらうようにしています。バッグ製作の過程でいくらでも手間をかけることは出来ますが、コストも勘案した上で、数をつくって、お客様に届けてこそのバッグ作りなので、一人で良いのが出来たといって喜んでいても、それは単なる自己満足です。「そんなに凝った作りには出来ない」とか「いや、ここだけ譲れない部分なので必ずそうしてくれ」とか職人と揉めることは日常茶飯事です。私たちの作るバッグは、作品でもありますが、ビジネスとして当然成り立たせなくてはなりません。陶芸作家みたいに朝焼きあがった陶器を見て「違う!」と言って割るわけにいきません。職人と膝詰めで話して、譲れるところ、妥協するところ、その接点を見つけながら商品を作っていきます。
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職人と膝詰めで話し、譲れるところ、妥協するところ、その接点を見つける

―職人の方とうまくやっていくにあたって、何か秘訣はあるのですか?
職人にも色んなタイプの方がいて、プライドもあります。この人にはこう伝えると、自分の意図をより理解してくれる、この人にはこう伝えると、職人としての琴線に触れて、やる気が出てくれるというのがあります。このように伝え方は本当に重要です。私たちのバッグを作る過程というのは、まさにピープルビジネスです。私の仕事の本質は、素材を考えるところから、職人、店頭、お客様へという人と人の流れを紡いでいく作業だと思っています。特に職人のモチベーション管理は大切で、それさえ上手く行けば、仕事のほとんどは終わったようなものです。
>BEAU DESSIN[ボーデッサン]ブランド紹介

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