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理想の革を求めて、オリジナルの革を作りこむのもボーデッサンの流儀

ボーデッサン 生嶋時彦氏ロングインタビュー(5)

「これは劣化か?エイジングか?」 劣化と戦い執念で作り上げた素材

―ボーデッサンのオリジナル素材の中で、特に思い入れがある素材を教えてください。
私たちがウォッシュガーメントと呼んでいる素材です。品番でWG・WAとつく商品で、この素材に関しては、作りこむまでにとても苦労した素材で、かなり思い入れがあります。WAシリーズは、ウォッシュガーメントの中でも、特に一番厚く作ってもらっている革です。

私の立場で言うべきことでは無いかも知れませんが、革製品は絶対に、一生モノにはなり得ません。経年変化とかエイジングとか、言い方は色々ですが、ただ単に劣化しているだけなのです。その劣化の仕方が、味と捉えられる状態になるのか、ダメな状態になってしまうのか、これは本当に紙一重です。革好きな人が、「イタリアのバタラッシ社のミネルバボックスの…」なんて、名前まで言われるような有名な革があります。そういう革と日本で作る革とは、一体何が違うのか。30年以上革をやってきて、それをどうやっても解決出来なくて、心が折れそうになったことは一度や二度ではありません。どんなに良い革の商品を買っていただいても「一生ものではありません。必ず劣化しますので、大事に使ってください」とは口が裂けても言えません。

考えに考え抜いた結果、革を作る中で、フィニッシュに近い段階で、さまざまな薬品を使用しますが、その薬品が後々の劣化の原因ではないか?と一つの仮説に至りました。そこで、色調整を含めた、薬剤を使った最後の工程を出来る限り行わずに革が作れないかを、タンナーに相談しました。すると、当然ですが「なめした革に着色剤や仕上げ剤を使用していない」いわゆる素上げに限りなく近く、原皮の状態にかなり左右されてしまうため、使用する生地は、厳しい選別が必要になるという問題に直面しました。しかし、理解のあるタンナーに何度も何度も実験をお願いした結果、やっと今のウォッシュガーメントという素材にたどり着きました。多少の色むらや色振れはありますが、あくまでナチュラルな革の味にこだわった素材です。使い続けると、やはり経年変化はしますが、その変化の状態が、劣化ではなく“味”と捉えられる変化をしていくことがわかりました。
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WAシリーズの代表作 WA777

> ボーデッサン ウォッシュガーメント ショルダーバッグ BEAU DESSIN WA777

新しい提案をし続ける老舗。それがボーデッサン

―ボーデッサンの将来について教えてください。
創業した後の1980年代は一時、マンションアパレルというような、マンションの一室に事務所を構えたバッグブランドが沢山ありましたが、その多くは無くなってしまいました。ボーデッサンは絶対にそのような一過性のことはしないと、とにかく長く続くブランドにしようということを大事にしてきました。

だから、私の思い付きなんかで人と関わらないこと、関わったからにはきちっと関係を続けられるようにしようと心がけてきました。そのような人との関わり方の大切さは、実はバッグづくりよりもスタッフに継承しにくく、教えにくいことです。7年程前までは、すべて私が、商品の企画からデザインまでプロデュースしていました。ただ、ここ最近は、他のスタッフにも企画に参加してもらっています。ボーデッサンというブランドを継承していくためには、いつまでも一人でやっているのではなく、少しずつ次世代のボーデッサンを作り上げていく必要がある。今はこの段階にあります。

面白いことに、ボーデッサンには、バッグや革が好きでやっている割には興味がバッグ以外のところにあり、そこから新しいものを吸収するのが得意なスタッフが多いのです。そんな新しい視点や発想をもったスタッフからの提案が商品に反映しつつある今は、私自身どんな商品が、これから出来ていくのだろうとワクワクしています。昔は、老舗のバッグメーカーというのも沢山ありましたが、今やそれがどんどんなくなり、気が付いたら、ボーデッサン自身が老舗となってしまいました。老舗は老舗でも、新しい提案をし続ける老舗。逆説的ですが、その形こそがボーデッサンそのものであり存在意義なのかなと、今改めて思っています。
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ボーデッサン本社工場にて、ボーデッサンの未来について語る生嶋氏

■ボーデッサン 常務取締役 生嶋時彦氏
1979年のボーデッサン発足当時から参画。クリエイティブディレクターとしてこれまで数々のバッグをプロデュースしてきた。素材の魅力を最大限に引き出し、年代や性別にとらわれないバッグは幅広い層から人気がある。バッグづくりの基本哲学は「バッグ作りの王道は知っているけど、ちょっとニヤっと笑ってもらえるものを作っていきたい」。


>BEAU DESSIN[ボーデッサン]ブランド紹介

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