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ペッレ モルビダ 干場義雅氏インタビュー(3)

“船旅”との出会い

そんなふうに活動を広げていっているときに、“船旅”に出会ったんですよ。知り合いの女性の保木久美子さんっていう方で、今は僕と一緒にラジオ番組をやっています。保木さんはクルーズコンシェルジュという職業でして、アメリカのロサンジェルスに30年住んでいる方です。この保木さんが「干場さん、そんなにラグジュアリーなファッション、大人っぽいのが好きなんだったら、絶対に船旅に行くべき!」とおっしゃって。そこまで言うのなら行ってみようと、当時まだ時間があったのでイタリア半島をぐるっと10日間回ったんですよ。

 成田空港からベネツィアに行って、そこからずっと南下して、アドリア海、地中海と。クロアチアに行ったり、ギリシャに行ったり、またシチリアに戻って、今度はナポリ、ローマ、それで最後はモンテカルロに泊まるっていう。船旅に行くと、本当に大人のカップルがいっぱいいるんです。それに、カジノもジャグジーもプールもある。寝ている間に次のところまで運んで行ってもくれる。美味しいごはんもタダですし。めちゃくちゃ良かったんですよ。

「船旅って、こんなにすごいんだ」って思いまして、こんな世界は絶対に誰かに伝えるべきだということで、『Sette mari』っていう雑誌を2冊作りました。そうしていたら、「干場さん、船旅のラジオ番組やりませんか?」って誘われて、『SEIKO ASTRON presents World Cruise』っていうラジオ番組も始めて。今もう5年目になりますね。その後、今度は「テレビに出ませんか?」って言われて、船旅に持って行くようなワードローブを紹介するテレビ番組にも出るようになりました。船旅で影響受けたことが、こうしてアウトプットできるようになっていったんですね。

インタビューで取り上げたられた『Sette mari』のほか、現在は複数の自著も刊行し、自身のファッション観を発信している。

インタビューで取り上げたられた『Sette mari』のほか、現在は複数の自著も刊行し、自身のファッション観を発信している。

―ペッレ モルビダもそのあたりからですか?

それもたまたまなんですけど、地下鉄の中でウエニ貿易※5さんに勤めている同級生に偶然出会ったんですよ。自分が独立していろんな仕事をやっていることを話したら、「ウチの会社で自社ブランドをやろうとしていて、作れる人を探しているんだけど、干場はいろいろ見てきてると思うから、なんかできない?」って言われまして。それで一回、会社に伺って「船旅に持って行くようなバッグがあったらいいんですけど、自分が好きなファッションに似合うブランドってなかなかないんですよね。シンプルで、上質で、適正価格なものが」と話していたら、それいいですね、やってみましょうということになりました。今から6年前ぐらいですね。

※5 ファッション雑貨やアクセサリーなどの各種ブランドの輸入・卸売、ペッレ モルビダなどオリジナルブランドの企画・製造・販売を行う企業。

でも、そこから実際にペッレ モルビダを開発するまで、1年ぐらいかかりましたね。名前だったり、ロゴだったり、鞄のベースラインの素材だったりですね。あとは工場選びとかも。メンズのバッグを作るというのが、ウエニ貿易さんで初めての試みだったので、しっかり1年かけて開発しました。

ペッレ モルビダのロゴ。船が白いのは、“黒船”へのアンチテーゼ。「日本発のブランド」ということにこだわっているという。

ペッレ モルビダのロゴ。船が白いのは、“黒船”へのアンチテーゼ。「日本発のブランド」ということにこだわっているという。

 

いい素材、長く使えるものを、多くの人にお届けしたい

―なるほど。先ほど「適正価格」というキーワードが出ましたが、ペッレ モルビダでもそこはかなり意識されているポイントなんですか?

こういう仕事をしてきたので、いろんな服やバッグを買ってきたんですが、ファッションの世界だとどうしても頻繁にトレンドが移り変わるっていうのがあって。でも、それって消費者にとって本当にいいことなのかな、と疑問に思ってもいたんです。例えば、あるバッグを買って、またトレンドが変わったら違う色やデザインで同じバッグが出る。それを消費者に買わせるのか。だったら、本当にいい素材を使っていて、シンプルで、長く使い続けられるほうがいい。そして、なるべく多くの人にお届けしたい、そんな想いが僕の中にありました。じゃあ、適正価格でそういうものを提供できるブランドを作りましょうって始まったのが、このペッレ モルビダの企画ですね。

だから、ペッレ モルビダでは、あまりにも高価なバッグは作っていないんですよ。素材と縫製、メイド・イン・ジャパンっていうことも考えると、利益はあんまり出ていないかもしれませんね(笑) それでも、いいものを消費者の方にお届けしたいっていうのがあって。もちろん、ウチもシーズンごとに多少のトレンドは入れているんですが、そんなに大きくは変えていません。「いい素材で、長く使える」っていうことを大事にしています。

シンプルで、長く使えることが、ペッレ モルビダが大事にしていること。

シンプルで、長く使えることが、ペッレ モルビダが大事にしていること。

―大きな根底に、“船旅に似合うファッション”っていうのもありますよね。

それは「上質なライフスタイル」っていう部分ですね。それから、自分の好きなファッションに似合うかどうかも重視しています。僕が好きなスタイルって本当にシンプルなファッションなんですよ。例えば、水色のシャツ、グレーのパンツ。あるいは、白いポロシャツ、ネイビーのパンツ、水色のジャケット。もうベーシック中のベーシック。別にトレンドのスタイルをしているわけじゃなくて、本当に普通っていうか、色もニュートラルカラーで、ネイビー、グレー、ブラウン、黒、白、水色。ジーンズもありますね。なぜニュートラルカラーを使うかというと、着回しができるからなんですね。着回しができるってことは長く使えるってことなんですよ。

―派手なオシャレとは対極な感じがしますね。

ファッションって、こう全身のバランスを見られたときに、「干場さん、かっこいいですね」って言われるのは嬉しいんですよね。でも、「その白シャツかっこいいですね」って言われたら嫌なんですよ。それは、シャツがかっこいいっていうこと。だから、常に中身に目が向かうように、ニュートラルなファッションにしていくんですよ。ペッレ モルビダのバッグも、持っている人が「素敵ですね」って言われるようになってほしいっていう気持ちがありますね。自然に“なじむ”というか。

 

イタリア人の最高級の誉め言葉「エレガンテ」

―干場さんのファッション観とペッレ モルビダのコンセプトがすごくつながりました。

これはイタリア人がよく言う言葉なんですけど、「エレガンテ」っていう言葉があるんですよ。「かっこいい」の最上級の賛辞の言葉ですね。エレガンテを紐解いていくと、「ナチュラーレ」っていう言葉につながります。英語でナチュラルですね。では、ナチュラルってどういうことかっていうと、「自然体」っていうことなんですね。自然体っていうのは「自然の風景に溶け込む」という意味なわけです。つまり、エレガンテを噛み砕いていくと、自然の風景に溶け込んでいるっていうことになります。

例えば、ギリシャにあるような、白い壁の建物に囲まれて青い海を見下ろすような場所だったら、白いシャツのスタイルが合うんですよ。それは風景に溶け込むからです。ここでヒョウ柄を着てちゃダメですよね。“なじむ”っていうのはそういうことです。それが最高級なエレガント。このスタイルを男と女が二人でやれるようになったら一番かっこいい。そこまで、日本人のレベルを上げていきたいなと思っています。

―ありがとうございます。TORATOでも、ペッレ モルビダの別注トートバッグを製作させていただきました。

この白いバッグですね。これって、男性はもちろんですが、女性でも使っていただけると思います。実はペッレ モルビダのバッグは女性にも結構使っていただいていて。ある種ユニセックスですね。「モルビダ」っていう言葉も「ソフト」という意味ですし。「ペッレ」っていうのは革とか、肌っていう意味です。このバッグも、ちょっとタッチが柔らかくて、あと中の作りもソフト。中の裏地が人工スエードを使っていたりするので柔らかいんですね。手を入れていただくとわかると思います。そういう見えないような部分やステッチ一つにまでこだわっていて、すごく丁寧に作っています。

縦型トートの定番「Maiden Voyage PELLE MORBIDA PMO-MB046」のTORATO別注モデル。

縦型トートの定番「Maiden Voyage PELLE MORBIDA PMO-MB046」のTORATO別注モデル。

>ペッレモルビダ トートバッグ 縦型 Maiden Voyage PMO-MB046 TORATO別注モデル ¥ 59,400 (税込)

 

こちらのバッグはステッチが目立つので、少しカジュアルですよね。今は少しカジュアル寄りのスタイルの流れになってきているので、そこに自然にはまりやすくて、幅が広いと感じます。いろんな人に持っていただけるんじゃないかなと思いますね。このバッグに似合うようなファッション、さっき言ったような“なじむ”ようなファッションに、ぜひチャレンジしていただきたいなと思います。

>PELLE MORBIDA[ペッレモルビダ]ブランド紹介

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